2.医用器具の再処理
医用器具の処理サイクル(滅菌処理まで必要な場合)
処置に使用される器具の基本的な再処理は図のようになります。
このフローの中で使用後の器具には患者の血液や体液等の汚染が付着しているので、洗浄(除染)が終了するまでは感染のリスクがあります。
そのため特に回収および洗浄が終了するまでは標準予防策に従った対応が必要です。
医用器具の洗浄・消毒・滅菌について
改めて洗浄・消毒・滅菌の定義を示せば、以下のようになります。
①洗浄とは・・・対象物からあらゆる異物(汚染、有機物など)を除去すること(表面の付着物を洗い、すすぐこと)
②消毒とは・・・対象物から細菌芽胞を除くすべて、または多数の微生物を除去すること
③滅菌とは・・・対象物から微生物をすべて完全に除去、あるいは殺滅すること
わかりやすく言えば、『使用後の器具には処置をした患者の血液、体液などが付着しているので、次の患者に使用する前にまず目に見える汚れをきちんと落として(洗浄)から、目的に応じて目に見えない微生物を半殺し(消毒)、または皆殺し(滅菌)にする。』となります。